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お葬式の時間はどれくらいかかる?全体の流れやマナー・注意点についてもご紹介!

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お葬式を取り仕切る立場になったとき、葬儀社に手続きを任せるにしても、おおよそのスケジュールを考えて日時を決めたり、招待客のリストを作るのは自分でやらなければなりません。

こちらでは、お葬式の準備をするときのために、お葬式全体の大まかな流れやそれぞれに要する時間、日時を決めるときの注意点などについてご紹介していきます。

お葬式全体の大まかな流れ

まず、お葬式全体の大まかな流れを見ていきましょう。

医師による死亡確認後、ご臨終に立ち会えなかった家族や友人、菩提寺、葬儀社などに連絡を入れます。

そのあと、遺族内で喪主や施主の担当を決め、葬儀の形式や参列者、予算などについて話をまとめていきます。葬儀社と契約を交わして手続きを依頼し、お通夜やお葬式の日程を決めてから職場や関係者などにも連絡をしましょう。

お通夜当日は喪主や遺族の役割や段取り、席次などを確認する程度で、基本的には葬儀社が準備や司会をおこないます。

読経と焼香のみで終わることも多いですが、通夜振る舞いをするときには参列者を別室に案内してもてなしましょう。

お葬式では読経や焼香をおこなう葬儀に続けて、故人の棺に最後のお別れをしながら生花を供える告別式がおこなわれるのが一般的です。

棺に釘打ちをおこなったあと、斎場を出て火葬場へ向かいます。

一般参列者はここで帰りますが、遺族は火葬場に同行し、火葬終了後に遺骨を骨壺に納める骨上げをおこないます。

お葬式全体にかかる時間

お葬式は、幅広い関係者が参列できる一般葬、遺族のみでおこなう家族葬、お通夜を省いた一日葬、お通夜や告別式をおこなわず出棺前や火葬場で読経をおこなう直葬の4種類があります。

それぞれに所要時間が異なりますが、今回は一般葬を例に、お葬式全体にかかる時間を見ていきましょう。

お通夜

お通夜の1~2時間前に納棺をおこない、お通夜では僧侶による読経、喪主から遺族、親族、弔問客の順で焼香をおこない、僧侶の法話という流れです。

通夜振る舞いは会食にする場合もあれば、お茶菓子やお食事券を渡す場合や省略する場合もあります。

お通夜の所要時間は1~2時間程度、18~19時に開始することが多いです。

葬儀・告別式

葬儀はお通夜よりも僧侶の読経が長くなることが多いです。

読経後は焼香、弔電の奉読、遺族代表による弔辞と続き、僧侶が退場することで終了となります。

そのあと、遺族や参列者が棺の中に花を手向ける別れ花と棺への釘打ちをおこない、出棺となります。

葬儀・告別式自体は1時間程度です。開始時間は火葬にかかる時間を考慮して10~11時が一般的です。

遺族は開始時間の1時間前に集合しなければなりません。

火葬

火葬炉の前で読経と焼香をおこない、棺が納められるまで見送ります。

火葬が終わったら骨上げをおこない、骨壺と埋葬許可証を受け取って帰宅するという流れです。

所要時間は1時間~1時間30分程度で、開始時間は斎場から火葬場までの距離によっても変わってきますが、12時頃が一般的です。

お葬式のタイムスケジュール

では、一般葬のタイムスケジュールを見ていきましょう。

なお、1日目は18時、2日目は11時に開始と仮定します。

1日目

15:00納棺

お通夜の会場へは1時間前に到着が望ましいため、納棺は余裕をもって終えておく必要があります。
納棺の所要時間は儀式の内容に応じて30分~2時間程度と開きがあるため、開始時間が前後することもあるでしょう。

17:00集合

遺族は早めに集合し、段取りなどの確認をおこないます。

18:00お通夜

読経と焼香のみであれば1時間程度、通夜振る舞いがある場合には2時間程度で終了します。

2日目

10:00集合

早めに集合し、僧侶や葬儀担当者、参列者に挨拶をします。

11:00葬儀・告別式

12:00頃出棺

一般参列者は出棺を見送ったあと、そのまま散会です。
遺族は霊柩車やハイヤーなどで火葬場に同行します。

13:00火葬

読経と焼香のあと、火葬が終わるまでは別室で待機することが多いです。

14:00頃骨上げ・収骨

14:30頃帰宅

お葬式日時の決定ポイント

お葬式の日時は、一方的に自分の判断で決めることはできません。

どのようなポイントをおさえて決定すればよいのか、ご紹介していきます。

火葬場の予約

予約を取る場所のなかで、最後に利用するのが火葬場です。
そこで、まずは火葬場の空き状況を確認してから予約を入れ、時間を逆算してお葬式の日程を組むのが一般的です。

もちろん、斎場の空き状況も日程に大きく関係しますが、葬儀や告別式の式場は複数の選択肢があるのに対し、火葬場は代替施設がありません。

そのため、火葬場の予約がいつ取れるのかがお葬式の日程を組むことにおいて最も重要なポイントになります。

僧侶の都合

お通夜でもお葬式でも、僧侶の読経は欠かせません。

僧侶にはお葬式の読経以外にも仕事があるため、確認をせずに日程を組んでしまうと都合がつかない可能性があります。
事前におおよその日程を連絡して、対応可能か問い合わせておきましょう。

なお、仏教であれば菩提寺に相談するのが一般的ですが、宗派によって相談する場所が異なりますので、注意が必要です。

参列者の予定

通常、一般参列者はお通夜かお葬式のどちらか都合がつくほうに参列するため、前もって確認をすることはありません。

しかし、お葬式は故人との最後のお別れをする機会です。
遺族やどうしても参列してほしい方に対しては、予定を確認して日程調整をしましょう。

お葬式の時間に関するマナー・注意点

お葬式の時間を決める際には、いくつか注意すべき点があります。

お葬式の時間に関するマナーや注意点を見ていきましょう。

集合時間について

遺族・親族側と参列者では、集合時間が異なります。

遺族や親族は、事前に席次や段取りなどの確認をしたり、関係者に挨拶をしたり、早めに来た参列者の対応をしなければなりません。
そのため、予定開始時間の1時間前には集合する必要があります。

一方、参列者は予定開始時間の10~30分前が目安です。
この頃になると受付が始まりますし、早く来すぎて遺族の準備を邪魔したり、ぎりぎりに訪問して慌てたりせずに済みます。

参列者はどの時間に参加すればよい?

参列者は、故人と特に親しい間柄だった場合にはお通夜と葬儀・告別式の両方に参加しますが、仕事の付き合いや知人であればどちらかに参加するのが一般的です。

従来はお通夜には親族のみが参列して、一般参列者は葬儀・告別式に参列していました。
しかし、近年では平日の昼間におこなわれる葬儀には参列できないという方も多いため、お通夜のみに参列しても問題はありません。

いずれの場合も開始時刻の10分前には受付を終えるようにしましょう。

もし、通夜振る舞いへ案内されたら、遠慮するのは失礼に当たるので案内に従い、長居はしないように気をつけましょう。

葬儀に参列した場合は、出棺を見送って散会となりますので、火葬場に同行する必要はありません。

もし時間に間に合わない場合

基本的に遅刻は厳禁ですが、災害や事故などのやむを得ない事情があった場合は、受付や会場のスタッフに入室のタイミングを確認しましょう。
香典は受付が残っていれば受付へ、すでに片付けられているときは遺族に渡します。
遺族と会話ができる機会があれば、遅れてしまったことのお詫びも伝えましょう。

当日、香典を渡す機会がなかった場合は、後日弔問時に渡すか、現金書留で送ります。
お詫びの言葉もメールではなく、直接口頭で伝えるか手紙を送るようにしましょう。

まとめ

このように、準備をする側から見れば、お葬式の時間について考えるだけでも非常に大変です。

日時の決定以外にも葬儀会場や火葬場の予約、僧侶への連絡、参列者への案内など準備しなければならないことはたくさんあります。

できれば身近な方のお葬式は経験したくありませんが、万が一のことを考えて、突然このようなことが起きても対処できるように情報収集などの準備をしておくとよいでしょう。