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骨箸( こつばし )の歴史|ベル少短 かわら版 VOL.18

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骨箸》( こつばし )

骨箸とは火葬後に遺族や親族によって遺骨を骨壺へ納める際に橋渡しを行う際に使用するお箸のことを骨箸と言います。(骨上げ)
この骨箸ですが、竹と木の組み合わせで一膳としています。
「箸渡し」は故人様が三途の川へ無事に渡れるよう願いを込めて「橋渡し」を行うとされています。普段とは違う事を行うことから材質の違う種類や長さの違う箸を用意しているのです。
食事で橋渡しがマナー違反とされているのも骨上げが連想されるからです。逆さごとに関連した日ごろ取らない行為のあらわれです。

箸の歴史

日本に箸が入ってきたのは、弥生時代末期のことです。
その当時の箸は現在のように二本一組の箸ではなく、「折箸」という、細く削った一本の竹をピンセットのように折り曲げた形でした。 当時の箸は一般の人が使うものではなく、神様が使う神器であり、天皇だけは使うことを許されていました。
箸が日本で初めて一般の食事に使われたのは七世紀の初めです。そして、初めて箸を食事に使わせたのは、日本の仏教繁栄に貢献した聖徳太子であると言われています。

満中陰志の法要》( まんちゅういんしのほうよう )

満中陰志という言葉をご存じですか?
「中陰」は人の死後49日の期間。「満中陰」は49日目の忌明けの日を迎えること。 を意味するそうです。(デジタル大辞泉より)

その「志」ということで忌明けがされた感謝を表しています。
満中陰志の法要は関西地区や西日本で主に使われている言葉であり、一般的には四十九日の法要といいます。満中陰の法要はいわゆる納骨の儀式です。
ちなみに満中陰(四十九日)の法要が三月にかかるといけないといわれるのは、始終苦(四十九=しじゅうく)が身に付き(三月=みつき)不幸になる、という語呂合せの迷信からきています。

月の後半に亡くなると四十九日目が三ヶ月にわたるのは当然のことです。そこで三ヶ月は90日という視点から考えますと、49日目はあくまでも2ヶ月以内の日数なのです。つまり,一ヶ月を30日と計算し、60日は二ヶ月、61日目から90日までが三ヶ月となります。
四十九日過ぎての納骨はタブーとされています、ましてや60日以上もそのままにしておくのは故人に対して大変失礼な行為になりますので満中陰の法要は三月にかからないよう心掛けてくださいとの戒めなのです。