コラムColumn

遺言書とは?遺書との違いや書き方、効力を徹底解説

2021.12.22

こんにちは。ベル少額短期保険の上久保です。
遺言書と聞いてどのようなことをイメージしますか。「自分の死後のことは考えたくない」という方も多いかと思います。しかし自分の死後に、家族や親族が争うことになったら哀しいですよね。本記事では遺言書の遺書との違いや書き方、効力についてわかりやすく解説しています。

1. 遺言書とは

1.1. 遺書との違い

「遺言」と「遺書」は似て非なるものです。

「遺書」は家族、友人、知人など周囲の人へ自分の死期が迫っている人が手紙という形で記す書面です。
一方、「遺言」は相続人に関する事項や財産贈与に関する権利などを表明する書面です。
気持ちを伝えるものが「遺書」、財産など相続に関するものが「遺言」と言えるでしょう。

遺言書には「普通方式」と「特別方式」があります。通常は「普通方式」で作成しますが、死期が迫っている場合などでは「特別方式」で作成されます。
次項では通常の形式である「普通方式」の遺言書について解説します。

2. 遺言書の種類と書き方

ここでは「普通方式」である3つの遺言書の作成方法についてご紹介いたします。

2.1. 自筆証書遺言

「自筆証書遺言」とは被相続人が自筆で作成する遺言書です。
遺言者が遺言書の内容、日付を手書きし、署名・押印することによって成立する遺言です。

文章は自筆であれば英語や略字などでも構いませんが、録画や録音、パソコンでの作成は認めらませんのでご注意ください。

完成した「自筆証書遺言」には必ず“年月日”を記入してください。
本文に記載が無い場合でも、封をした封筒に遺言者が手書きで記載しているものであれば認められます。
年月のみの記載は無効となります。

日付は暦の日でなくても「○○歳の誕生日」や「還暦祝をおこなった日」など正確な年日がわかる日であれば遺言書として認められます。
また、認印や拇印、明らかな誤記であるとわかる場合でも有効とされます。

「自筆証書遺言」は費用もかからず簡単に作成できます。
一方、紛失や偽造を防ぐために家庭裁判所で相続人の立ち会いのもと、開封することが必要となります。(検認)

2.2. 公正証書遺言

「公正証書遺言」とは2人以上の証人の立ち会いのもと、遺言者が公証役場の公証人に対して遺言の内容を伝え、その遺言内容を公証人が遺言書として作成し保管するものです。

病気や怪我で公証役場へ行けない人であっても、自宅や病院まで公証人に来てもらえます。

また、聴覚や言語機能障害者の場合、口述や手話などを通して作成をおこない、公証人がその旨を記載して代筆することができます。

「自筆証書遺言」は遺言が確実に存在するため、紛失や偽造の心配がありません。(検認不要)

一方、証人立ち会いなどの手続きが複雑で費用もかかることがデメリットしてあげられます。

2.3. 秘密証書遺言

「秘密証書遺言」とは、証人立ち会いをおこない「公正証書遺言」と同じ手続きをします。
しかし封をした状態で公証人に提出するため、遺言内容を公証人に知られることがありません。

生前のうちは遺言内容を誰にも知られたくない人におすすめです。

3. 遺言書の主な効力

遺言書の主な効力には以下のものがあげられます。

3.1. 子の認知

内縁の妻との子のように、婚姻をしていない女性との子を認知(自分の子であることを認めること)ができます。

認知できない子がいる場合も、遺言で認知すれば相続権を与えられます。
また、胎児であっても認知可能です。

3.2. 遺言執行者の指定

「遺言執行者」とは、遺言書の内容通りに遺産相続を進める人物であり、この遺言執行者を遺言によって指定できます。

遺言書で「遺言執行書」の記載がない場合は通常、弁護士が選任されます。

3.3. 相続財産の処分

財産は法定相続人だけでなく、お世話になった人や特定の団体へ相続する指定ができます。

内縁関係の相手に相続をさせたい場合や特定の団体への寄付などは、遺贈(遺言で財産を特定の者に残す)という形で遺言書に残せます。
他にも孫やお世話になった知人へ残したいという場合に有効です。

相続人が誰もいない場合は国庫へ帰属してしまいますので、何らかの形で残すようにした方がよいでしょう。

その他にも相続人の排除 、相続割合の指定 、後見人の指定 、遺産分割方法の指定 、遺産分割の禁止があります。

4. 遺言書に関する注意点

最後に遺言書に関する注意点をまとめます。

4.1. 遺言執行者を指定しておく

上述のとおり遺言執行者は遺言に沿って発生する必要な手続きをおこなう人物であるため、遺産相続をスムーズにおこなうためにも遺言執行者をあらかじめ定めておいた方がよいでしょう。

4.2. 遺言に有効期限はない

遺言に有効期限は定められていないため、数十年前の遺言であっても効果があります。

したがって遺言書を書くタイミングに関しては亡くなる直前でなく、余裕をもって遺言書を作成しておくとよいでしょう。

4.3. 共同作成の遺言は禁止されている

民法によって、二人以上で同一の証書を作成した場合、その遺言は無効になると定められています。
(民法975条)

したがって夫婦等で遺言を残す場合、同一内容の遺言を2枚用意するか、どちらか一方の証書のみを遺言として残します。

4.4. 公正証書遺言書以外は検認手続きをおこなう

検認手続きとは家庭裁判所にて、その遺言書が正式なものであり第三者の手が加えられていないものであることを確認してもらうことです。

この検認手続きをする前に勝手に遺言書を開封した場合、違法となる可能性があるため注意が必要となります。

4.5. 不安な場合は専門家に相談する

遺言書の書き方や遺言書の処理について迷ったり困ったりした場合、後々トラブルに発展しないように弁護士等の専門家に相談しましょう。

5. しっかりと終活したい方は

遺言書を書くということは終活への第一歩とも言えます。

また、相続のために保険に加入するということもひとつの手になります。
終活に関して少しでもお悩みがある方はお気軽にご相談ください!