コラムColumn

ベル少短かわら版

ベル少短 かわら版 VOL.13

2021.02.25

《慈悲》 ( じひ )

「慈悲」というこの語は、「慈」と「悲」を組み合わせたものです。
「慈」は、サンスクリット語の“マイトレーヤ”の訳語で、「悲」は同じくサンスクリット語の“カルナー”の訳語です。
国語辞典(三省堂・新明解第四版)によりますと、「慈」は、衆生に楽をあたえる意、「悲」は、その苦しみを取り除く意、とありますが、仏教における「慈悲」はもっと深い意味があるようです。

“マイトレーヤ(慈)”のほうは、「友」を意味する“ミトラ”からつくられた語で、特定の人間に対してではなく、すべての人々に友情・思いやりのこころを持つのが「慈」ということです。“カルナー(悲)”は、「呻(うめ)き」という意味で、人生の苦しみに呻き声を発することです。

同じ苦しみを経験した人は、他人に同感・同情できるということです。
したがって、慈悲は、私たちが仲間(広い意味では人類、狭い意味では日常触れ合う人々)に対して友情を持ち、仲間の苦しみの呻き声に共感することです。
どうぞ、愛社精神と慈悲を持って、苦境を乗り越えてください。

《釘打ち》 ( くぎうち )

釘打ちに使う石は、三途の川の川原の石を意味しており、死者が無事に川を渡って、冥土(めいど)にたどり着けるようにとの願いが込められています。
最近は、釘打ちをしないで出棺する地域もあるようですが、見直す価値もありそうです。葬送儀礼の簡略化が進む中、昔からのしきたりは大切にしたいものです。

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